ホーウィン シェルコードバン時計ベルト
- AZZWELL
- 2023年8月6日
- 読了時間: 3分
更新日:10月16日
ミリタリーウォッチとコードバンの相性
手巻きミリタリーウォッチのナイロンベルトからコードバン時計ベルトに交換、今回はアメリカ ホーウィン社のシェルコードバンを使ってサルカン2個使いで綺麗め、上品に仕上げました。
ミリタリーウォッチは質実剛健な印象が強いですが、コードバンの艶やかさを加えることで、フォーマルな場面にも対応できる存在へと変貌します。
ベンラス社の時計がアメリカ製であることもあり、同じアメリカのホーウィン社製コードバンとの相性は抜群です。
余談ですが、この時代のミリタリーウォッチはTIMEXキャンパーのようなプラスチックケースで使い捨ての支給品が多く出回っていますが今回のモデルは1966年のベンラス社製、SSケースでムーブメントもスイス、MILスペックに支給コードと...
キャンパーも好きなのですが、こちらもたまらない一品


製作工程とこだわり
まずは一枚革仕立てでコードバンを裁断し、裏面を丁寧に磨き上げました。
肌に触れる部分は滑らかに仕上げることで装着感が向上し、長時間の使用でも快適さが続きます。
革の端は丸く落とし、色入れや磨き、ネン入れといった工程を経て、上質感を引き出しました。
サルカンは2個使いとし、ホールド感を高めつつ美しいバランスを実現。
伸びを見越してややきつめに仕立てることで、使い込むほどに腕に馴染んでいきます。
また、手縫い糸は化繊ではなく麻糸を採用。
ナチュラルな素材感がアンティークウォッチの雰囲気と調和し、コードバンの高級感をより一層際立たせています。


サルカン二個使いなので遊びもなくホールド感もバッチリ、綺麗目でありながらもどこか無骨な感じもするので、少しはミリタリー時計の良さを活かせたかなと個人的には思っています。
コードバン時計ベルトの完成
完成したベルトは、光沢を放ちながらも落ち着いた雰囲気を持ち、カジュアルにもフォーマルにも対応できる万能な一本となりました。
サルカン2個使いにより遊びがなく、腕にしっかりと固定されるため実用性も兼ね備えています。
ミリタリーらしい無骨さを残しつつ、上品な装いを可能にするのがコードバン時計ベルトの魅力です。
さらに、ホーウィンシェルコードバンは経年変化が美しく、使い込むほどに独特の艶と深みが増していきます。一本を長く育てる楽しみを味わえるのも、この素材ならでは。
他素材での製作も可能
今回はホーウィン社のシェルコードバンを使用しましたが、ブッテーロやブライドルといった他の高級皮革でも製作が可能です。
革の特性によって表情は大きく変わり、ブッテーロなら鮮やかな発色、ブライドルなら重厚な風合いを楽しめます。
基本的には時計の尾錠は元から付属しているものを転用する形で仕立てますが、ご相談に応じて調整も可能です。実際のブッテーロでの製作工程は別記事にて詳しく紹介していますので、あわせてご覧いただければ幸いです。



