キャッシュレス時代の相棒──カードサイズのミニ財布
- AZZWELL
- 2020年10月27日
- 読了時間: 3分
更新日:9月5日
キャッシュレス時代に求められる財布のかたち
これまで、長財布、二つ折り、ラウンドファスナー型など、さまざまな形の財布を制作してきました。しかし気づけばここ数年、自分でも大きな財布を使う機会が減ってきたように思います。
とくにここ3〜4年は、キャッシュレス決済の普及とともに、財布の「持ち運ぶ役割」が大きく変わってきました。現金を使う機会が減った今、「財布に求めるもの」も自然と変わりつつあります。
今回は、そうした流れに合わせて生まれた、最小限の要素に絞ったカードサイズのミニ財布をご紹介します。
必要なものを必要な分だけ
自分自身の使い方を振り返ってみると、ここ数年は「カードと少しの小銭、あとはスマホがあれば大丈夫」という生活が定着してきました。
だからこそ、今回のミニ財布では**「必要なものを必要な分だけ持ち運ぶ」**というテーマを重視。あれこれ機能を詰め込まず、カードと小銭が無理なく入るシンプルな構成にしました。

異なる革を最適に使い分ける
素材には、イタリアの二大タンナーによる植物タンニン鞣し革を採用しました。
ブッテーロ(ワルピエ社):張りがあり、透明感のある染色が特徴。カードスリットに用いることで出し入れのしやすさと耐久性を確保。
アリゾナ(バダラッシ・カルロ社):オイルを含んだ柔らかい質感。小銭入れ部分に採用し、開閉時のしなやかさと収納力を実現。
異なる革の特性を、それぞれの用途に合わせて最適化しました。
手に取ったときの質感のコントラストも楽しめます。

コンパクトながら十分な機能性
マチ付きの小銭入れは見た目以上に容量があり、日常使いには十分。
ファスナー台布を長めにとることで、開閉しやすく持ちやすい仕様にしました。
さらに、引き手には柔らかく丈夫なディアスキン(鹿革)を採用。
スライダーは二重丸カンで接続し、チャームやキーホルダー、紐を取り付ければパスケースとしても活躍します。バッグやリュックに固定して持ち歩くことも可能です。
コンパクトでありながら、日々の生活に寄り添う「スマートウォレット」としての機能を備えています。

多様な使い方に寄り添う財布
「ミニ財布」と一口に言っても、その用途は人それぞれです。
キャッシュレス中心の日常用財布として
旅行やフェスなど、荷物を減らしたい場面での携帯用として
定期券や交通ICカードを入れるパスケース兼財布として
シンプルな構成だからこそ、さまざまなシーンで活躍する柔軟さがあります。
経年変化を楽しむ革小物として
ブッテーロとアリゾナはいずれも植物タンニン鞣しならではの豊かな経年変化を見せます。
使い込むほどに色艶が深まり、自分だけの表情へと育っていきます。
日常的に手に触れるミニ財布だからこそ、その変化を一番身近に感じられるのも魅力のひとつです。



