オーダーメイドの手彫り唐草 シルバー925バックルベルト
- AZZWELL
- 7月21日
- 読了時間: 3分
更新日:10月14日
オーダーメイド シルバー925バックルで仕立てる手彫り唐草ベルト
一点ずつ、丁寧に彫りを入れたシルバー925バックルセット。
唐草模様を施した手彫り唐草 シルバー925バックル・サルカン・剣先の3点構成で仕立てた、完全オーダーメイドのレザーベルトです。
バックルを主役に据えたこのベルトは、単なる装飾品ではなく、身につける人のスタイルと個性を象徴する道具でもあります。

手彫り唐草の独自性と流れるような曲線美
このベルトの魅力は、やはりなんといっても手彫りによる唐草模様。
機械で量産されたものとは異なり、一本一本の線に「手の揺らぎ」があり、同じ模様であってもどこか柔らかく、静かな緊張感を帯びています。
今回のセットも、以前に製作した同型とは彫りの入り方や表情が微妙に異なり、まさに「手彫りならでは」の味わいが宿った仕上がりとなりました。
曲線が流れるように連なる唐草は、彫る手の速度・角度・力の変化によって印象が変わるため、見るたびに新しい表情を見せてくれます。

各パーツの難所とこだわり
バックル本体も剣先も広めの平面があり、比較的彫りやすいパーツです。
しかし、最も難所となるのがサルカンの側面。
限られたスペースに曲線を入れるには、角度と手の動きに極めて繊細なコントロールが求められます。
さらに、側面と天面が一連の属性をもつ唐草模様として流れるように見えるよう設計・彫刻するため、スペースは小さいけれどとても手間と時間を費やす難しいパーツです。
この部分は毎回試行錯誤しながら取り組んでいる工程でもあり、自分自身にとっても挑戦でもあります。
サドルレザーとの組み合わせが生む品格
今回の革はオリジナルで染め上げたチョコレートブラウンのサドルレザー、深みのあるブラウンの色味は、シルバーの冷ややかな輝きとの相性がよく、落ち着いた品格を漂わせます。
サドルレザーは使い込むごとに柔らかく馴染み、色艶が徐々に深まっていきます。この経年変化も含めて、「完成してからが本当のスタート」と言える素材です。
剣先パーツと革帯との組み合わせには、単なる接合ではなく一体感を大切にしています。
剣先パーツが「後から付けたもの」ではなく、まるで革帯から自然と生えてきたかのように滑らかに繋がるよう、すべてにおいて最新の注意を払っています。
その一体感こそが、完成時の佇まいに静かな品格を与え、装飾と構造の美しい調和を生み出してくれます。

オーダーメイド バックルの特別感と満足度
一つひとつのパーツに時間と意識を注ぎ込んで作られたベルトは、単なるファッションアイテムではなく、日々の装いの中に静かに佇む「道具」でありながら、所有者の感性や美意識を反映する「装身具」でもありたいと思います。
このベルトを手にした方が、日々の中でふと視線を落としたときに、彫刻の表情や革の深みの変化に気づき、小さな満足感を覚えてくださったら、作り手としてこれ以上嬉しいことはありません。
手彫りバックルのオーダーメイドベルト制作について
当工房ではこうした手彫りのシルバー925パーツを使用したオーダーメイドベルトの製作を承っております。
既製品にはない自由な構成、革の指定、穴数やステッチの有無まで含めて、細やかにご相談いただけます。
今回のように、バックル・サルカン・剣先の3点セットでご注文いただく場合は、それぞれの意匠が一貫性をもって繋がるように設計・彫刻しています。
セットで構成するからこそ生まれる統一感と美しさを感じていただければ幸いです。



