ブッテーロで仕立てた小物置き三角レザートレー
- AZZWELL
- 1月10日
- 読了時間: 2分
更新日:2 日前
新年最初の製作はイタリアンレザー「ブッテーロ」を使った三角形のレザートレーでした。
この作品にはいくつもの“良い始まり”が重なっていて自分にとって特別なスタートになったと感じています。
きっかけは年末にいただいたオーダー。
素材はイタリア・トスカーナ地方の名門タンナー「コンツェリア・ワルピエ社」が手がけるブッテーロレザー。その中でも今回使用したのは、発色の美しい鮮やかな黄色です。
黄色は、古くから金運や繁栄を象徴する“縁起の良い色”とされています。
そんな明るい色で新年最初の仕事を始められたことは個人的にも幸先の良いスタートを切れたような気がしていて何とも嬉しい気持ちになりました。

今回仕立てたこの三角トレーは、使わないときには平らに折りたたんで収納できる“形状記憶タイプ”。
3方を立てると丸みのある曲線立体になり小物やアクセサリーを置いておく小物置きにぴったりです。
ただの直線的な三角形ではなく立ち上がりによって生まれる曲面が見た目にも柔らかな印象を与えてくれます。
革ならではの“張り”と“しなり”がうまく共存したこのフォルムは何度も試作を重ねてようやくたどり着いた形です。
そして、このトレーには意外な一面もあります。見た目に反してしっかりとした重みがあるため私は時々“文鎮”のように使っています。
特に、ミニサイズは型紙づくりの際、型紙の端にちょんと置いておくと風に飛ばされずに作業がしやすくなります。革職人ならではの“実用的な使い方”かもしれませんね。
この「三角トレー/Sサイズ」と「三角トレー/ミニサイズ」は、どちらも日常にちょっとした“使いやすさ”と“楽しさ”をもたらしてくれるアイテムです。
玄関先で鍵や指輪の一時置きに使ったり、デスク横でお気に入りの小物を入れておいたり。
使う人のスタイルに合わせて役割を変えてくれるのがこのトレーの大きな魅力です。

AZZWELLでは「毎日手に触れるものこそ、上質であってほしい」と考えひとつひとつ手作業で丁寧に仕立てています。大量生産にはできない個性と質感を手に取って実感していただけたら嬉しいです。
気になる方はぜひご覧ください。
本年も“こだわり”を大切に、ものづくりに向き合っていきます。2025年もどうぞよろしくお願いいたします。
