イタリアンレザー ミネルバボックスの生成りで仕立てたミニ財布
- AZZWELL
- 2024年3月1日
- 読了時間: 3分
更新日:10月17日
イタリアンレザー「ミネルバボックス」とは
在庫切れとなっていた定番素材、イタリア・バダラッシカルロ社のイタリアンレザー「ミネルバボックス」を使った生成りのミニ財布を、久しぶりに製作しました。
この革は、植物タンニン鞣しならではの自然な質感と、手に吸いつくような柔らかさが魅力。
イタリアンレザーの中でも特に人気が高く、長く愛用するほどに艶と深みを増していく素材です。
ミネルバボックスは革の表情に個体差があり、シボの出方や色味もひとつとして同じものはありません。
「同じ生成りでも、自分だけの色に育っていく」――そんな育てる楽しみが、この素材の大きな魅力です。
繊細さゆえに製作に手間がかかる素材
生成りの革は一見シンプルですが、実はとても扱いが難しい素材です。
手の脂や工具のわずかな金属汚れもすぐに目立つため、製作時はいつも以上に気を配ります。
裁断や縫製のたびに手を止めてはクロスで拭き、常に清潔な状態を保ちながら進める――
そんな緊張感の中での作業です。
それでも、この素材を使いたい理由があります。
完成したときの生成り革の美しさは格別で、人工的な色では出せない“自然の柔らかさ”がそこにあります。
新しい紙のように真っ白で、そこから時間をかけて飴色へと変化していく。
その変化こそが、革を使う楽しみの本質だと感じています。

経年変化を楽しむ「ミネルバボックスの育ち」
私自身、ミネルバボックスを使い始めてもう20年以上になります。
数あるイタリアンレザーの中でも、この革は「使っていて飽きない」素材です。
手に取るたびに馴染み、数ヶ月もすれば自然なツヤが現れ、やがてしっとりとした深みを帯びていきます。
とくに生成り色は、光や手の油分を吸ってゆっくりと飴色へ。
最初の清らかな白から、年月とともに温かみのあるベージュ、そして深いキャメル色へ――
その変化はまるで使い手の時間を刻むようで、どんな高価な仕上げよりも“自分だけの革”を感じさせてくれます。
コンパクトで機能的 イタリアンレザー/ミネルバボックスのミニ財布
今回仕立てたミネルバボックスのミニ財布は、キャッシュレス時代に合わせて設計しています。
コインポケット、カード収納、お札スペースを一体化しつつ、必要以上に厚みを持たせない構造。
ポケットや小さなバッグにもすっきり収まるサイズ感で、毎日の持ち歩きにちょうどいいバランスです。
シンプルな外観の中に、使い勝手や機能の工夫を詰め込みました。
ミネルバボックス特有の柔らかさが手に馴染み、使うほどに形が整っていく感覚。コンパクトながらも、長く育てる楽しみを感じられるミニ財布です。
このミニ財布は、イタリアンレザーの魅力を手軽に味わいたい方にもおすすめです。
ミネルバボックスの質感を感じながら、自分だけの色に育てていく――
そんな時間を、ぜひ日常の中で楽しんでみてください。
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