ベルト剣先に映える、シルバー925スタッズカスタム
- AZZWELL
- 10月17日
- 読了時間: 3分
更新日:11月3日
――お持ちのベルトを、自分だけの一本へ
シルバー925 スタッズ 剣先 カスタム ベルト
今回は、お客様がお持ちのベルト剣先にシルバー925スタッズをカスタムしました。
既に使い込まれたベルトに新たな輝きを加える作業は、既製品の製作とはまた違った緊張感があります。
お預かりしたベルトはしっかりとした厚みのある一枚革。
作業はまず、スタッズの脚の長さや革の硬さとの相性を確認するところから始まります。
革の厚みが0.5ミリ違うだけでも脚の出方が変わり、うまく留まらないこともあるため、同じ厚みの革でテストを重ねます。
また今回は、バックル止め用の穴開けもご依頼いただきました。
お客様の大切な品は「替えがきかない」ため、穴径や位置の確認も慎重に行います。
やり直しの効かない作業だからこそ、細部に気を張りながら一つひとつ進めていきます。

使用したのは、シルバー925ピラミッドスタッズ。
Sサイズ6個とLサイズ1個の組み合わせで、剣先に重厚感のあるバランスを生み出しました。
デザイン打ち合わせと型紙づくり
テストが終わると、次はデザインの打ち合わせと型紙づくりへ。
今回はベルト幅24.5ミリに合わせて設計し、配置の間隔まで正確に割り出します。
当工房で制作するシルバー925スタッズは、裏面の2本脚もサイズによって形状を変えています。
大きなスタッズはしっかりと固定できるよう脚を太く、幅も広めに。一方で、小さなスタッズは繊細さを損なわないよう、細く華奢に仕上げています。
見えない部分の設計ですが、これが仕上がりの美しさと耐久性を左右する大切な要素です。
既製品とは違いこうした構造的な工夫が、長年安心して使えるカスタムを支えています。

革を痛めない専用の打ち具で仕立てる
スタッズ取り付けには、専用の穴開け打ち具を使います。
ご自身でも平たい打ち具などで装着は可能ですが、当工房ではできる限り革への負担を抑えるよう心がけています。
極小の包丁のように研ぎ上げた自作の専用打ち具で、最小限の穴を開ける。
そこへスタッズの脚を通して固定する。
「どれだけ革を痛めずに仕上げるか」
この意識が、仕上がりの表情や長く使ったときの風合いに大きく影響するのです。

剣先に映える銀の輝き
取り付けを終えたベルトを光にかざすと、革と銀が見事に調和しました。
シルバー925スタッズの柔らかな光が、黒革の上で穏やかに主張し、角度によって豊かな表情を見せます。
鉄や真鍮では得られない、シルバー925特有のしっとりとした艶。新品のときの清らかな輝きも、使い込むうちに深みを増していく姿も、どちらも格別です。
時間とともに革が馴染み、スタッズの光が柔らかく変化していく。
その過程こそが、この素材の魅力だと思っています。
たった一つのスタッズカスタムでも、ベルトの印象は驚くほど変わります。
シンプルなベルトほど、こうしたワンポイントの存在感が際立ち、自分だけの特別な一本を作り出してくれます。
オーダー・カスタムをご希望の方へ
当工房では、今回のようにお客様がお持ちのベルトへの剣先カスタムやシルバー925スタッズ取り付けも承っています。
ただし、革の厚みや素材の状態によっては取り付けが難しい場合もありますので、まずはご相談ください。
作業はすべて免責をご理解いただいた上で行いますが、できる限りお客様の大切な品を守りながら、最良の形でカスタムを仕上げます。
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