ホーウィン シェルコードバン × サドルプルアップのオーダーメイド時計ベルト
- AZZWELL
- 2024年5月2日
- 読了時間: 2分
更新日:12 時間前
今回は、外装にホーウィン社のシェルコードバン、内装にベルギー産のサドルプルアップを使用したオーダーメイド時計ベルトの製作記録です。
製作途中の写真とともに、素材や工程、こだわったディテールをご紹介します。
まずは厚みの調整やフィット感の確認を兼ねて雛形(試作)を制作しました。
今回お預かりした時計はベゼルがやや大ぶりだったためそれに見合うようにベルト本体にもある程度の厚みを持たせる必要がありました。
単に厚くするだけでなく腕に馴染むカーブや角度、装着時のバランスなどを加味しながら肉盛りや長さ、幅の寸法を微調整。
一見すると些細な違いですが、こうした部分で「着け心地の良さ」が大きく変わってきます。

雛形で全体のバランスが取れたところで本番用の革を裁断。
外装には光沢感と独特の色気をもつシェルコードバン、内装にはしっとりとした質感で手に吸い付くようなサドルプルアップを合わせました。
仕立てはもちろん手縫いです。
今回は時計ベルトという性質上、縫い目のピッチは細かめに設定。
使用した糸はフランス製シノアの細番手で、目立ちすぎずでもしっかりと存在感のある仕上がりになっています。

ベルトを留めるサルカン(ループ)にも実際の使用を前提とした工夫を凝らしています。
特に固定側のサルカンは革が伸びて緩くなることを見越して最初からややタイトに制作。
逆に可動側の“遊びサルカン”は、固定よりほんのわずか(1mm弱)広めにして緩すぎずきつすぎず、ベルトが滑らかに収まるよう調整しています。

久しぶりにサドルプルアップを使いましたが、やはり改めて良い革だと感じました。
密度が高く、しなやか、しかも表面の質感が上品。
シェルコードバンと合わせることで一見「裏表を同じ革で仕立てたのでは?」と思うほど統一感のある表情に仕上がりました。

時計ベルトは、日常で最も手に触れる場所にある革小物のひとつ。
だからこそ、自分がこれまで実際に使ってきて「本当に良い」と思えた革だけを使ってお作りしています。
今回のようなコンビ仕様はもちろん、ブッテーロ、ミネルバリスシオ、マシュアなどお好みに合わせて素材を提案することも可能です。
すでに時計をお持ちの方は時計の写真をもとに雰囲気に合った革を一緒に選ぶこともできます。
気になる方はこちら参照ください
