シルバー925バックル 製作|オーダーメイドベルトのための一点物バックル
- 5 日前
- 読了時間: 4分
今回はブライドルレザーを使用したオーダーメイドベルトの製作です。
こちらの記事では、ベルトの顔とも言えるシルバー925製バックルの製作工程をご紹介します。
革帯の製作については以下で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
シルバー925バックル製作 プレーンバックルから手彫りへ
まずは彫りの入っていないプレーンのシルバー925バックルを製作します。
ヤスリをかけ形を整え、細かな傷を消し、最終的には鏡面になるまで磨き上げます。
ここまで仕上げてようやく手彫り工程へ進みます。
唐草模様の手彫りについては過去の記事でも詳しく紹介していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
また、手彫りバックルを使用したオーダーベルトも下記商品一覧でご覧いただけます。
👉 ベルト記事一覧

今回の主役はバックルピン
今回ご紹介したいのは、実はバックル本体ではありません。
ベルトのサイズホールに通る「ピン」の製作です。
一般的には脇役のような存在ですが、ホールとの相性や使い心地を左右するため、形状やサイズは細かく調整しながら製作しています。
まずはピンの輪郭を整えながら大まかな形を作っていきます。この段階ではあえて仕上げ切らず、後から調整できるよう少し余裕を残しておきます。
というのも、今回のベルトには当工房で製作している特注の長小判型ホールを採用しており、実際に革帯へ合わせながら細かな調整を行う必要があるからです。
一般的な丸穴とは異なり、長小判型ホールはピンの角度や形状によって使用感が大きく変わります。
そのため実際にホールへ通しながら確認を繰り返し、先端のRや厚みを少しずつ削って仕上げていきます。
また革という素材は使い込むことで徐々に馴染み、ホールもわずかに広がっていきます。そのため完成時点では少しだけタイトに感じる程度に調整しています。
完成した時だけではなく、使い込まれていく過程も想定しながら少しずつ形を整えていきます。
目立たない部分ですが、こうした細かな調整の積み重ねが使い心地の良さに繋がります。


限られたスペースへ唐草模様を彫る
ピンの形が完成すると、次は唐草模様の彫刻です。
ピンは非常に小さなパーツです。
しかし小さいからといって単独で考えることはありません。
バックル本体に彫った唐草模様との流れや繋がりを意識しながら、一つの作品として成立するよう彫り進めます。
その場で全体の流れを見ながら彫ることも多く、完成形を頭の中で組み立てながら鏨を進めていきます。
限られた面積の中にどれだけ自然な流れを作れるか。
それが手彫りの面白さでもあります。

パーツ単体ではなく一つの完成品として考える
彫りが終わると、仕上げたピンを再びバックル本体へ組み込みます。
本体への掛かり具合や角度を確認しながら最後の微調整を行います。
開閉の動きは滑らかか。
穴への入り方は自然か。
装着時に違和感はないか。
そうした細かな確認を経て、ようやくバックル部分が完成します。
完成したバックルを見ると、本体とピンに統一感が生まれ、一つの作品としてまとまった印象になりました。
ピンは装着するとホールの中へ隠れてしまうパーツです。
だからこそ省略することもできます。
それでも今回は手彫りオーダーベルトとして製作する以上、見えない部分まで含めて完成させたいと考えました。
ピンにも唐草模様を施すことで、本体からピンへ、そして革帯へと流れが繋がる一本になったと思います。

次はブライドルレザーの革帯製作へ
こうしてシルバー925製の手彫り唐草バックルが完成しました。
しかしベルトはバックルだけでは完成しません。
次は、このバックルを受け止めるためのブライドルレザーの革帯を仕上げていきます。
革選びから整形、染色、手縫いに至るまで多くの工程を経て完成した革帯については、次の記事で詳しくご紹介しています。


