外国のお客さまと工房営業日
- AZZWELL
- 2020年10月8日
- 読了時間: 2分
更新日:6月12日
azzwellの工房はこの場所に入ってからの13年間、ずっと“完全なる作業場”として使ってきました。
看板もなく、社名も掲げず、表向きには何も案内のないこの空間。扉を開けて入ってこられるのは、ほとんどが配送業者か、ものづくりを知るごく限られた関係者のみという日々が続いていました。
それでも思い返してみると、不思議なことに、以前から何度か「外国の方」がふらりと訪ねて来られることがありました。
小売を始める前の9月までは商品販売などは一切せず、あくまで職人としての制作だけに集中する場としてこの工房を構えてきました。
それにもかかわらず、イギリス、フランス、ベトナム、中国、ラオス、ロシア……
思い出せるだけでもさまざまな国から、たびたび「ものを作ってほしい」という相談に来られたのです。
中には、コロナ禍の中でも訪ねてこられた方も。
最近ではケニア出身の方が「日本で言う“お守り”を入れるものを革で作ってほしい」と依頼に来られたこともありました。
10月に入り、ようやく日本のお客様の姿もちらほらと見られるようになってきました。
工房に来てくださる方々に話を聞いてみると、「前からここが気になっていたけど、入りづらかった」「土日が休みなのでなかなかタイミングが合わなかった」と、皆さん口を揃えておっしゃいます。
確かに、小売りをしていなかった時期は、土日を休みにして制作に集中していました。
看板もなく、照明も控えめなこの場所は外から見ると“何をしているのかわからない”空気だったと思います。
けれど今、この場所を少しずつ「見える工房」として開いていく準備をしています。
当工房では、革の選定から裁断、縫製、磨きまで、すべての工程をひとりで行っています。
小さな工房で少量ずつ作っているからこそ、素材にも、仕立てにも、時間を惜しまず向き合うことができる。
だから、商品の背景にある「どう作っているか」「なぜそうしているか」を、言葉でも、空間でもお伝えできる場所にしていきたいと考えています。
土日の営業についてはまだ検討中ですが、これからは短い時間でも工房を開ける日を設けて、ものづくりの空気を少しでも感じていただけるようにしていくつもりです。
扉の向こうに広がる、革と道具と手仕事の時間。
もし気になるものがあれば、どうぞ気軽に覗いてみてください。




