シルバーコンチョを財布に|手彫りで仕上げる小型シルバー925コンチョ
更新日:9月21日
財布に取り付けるシルバーコンチョは、大きすぎても小さすぎても全体のバランスが崩れてしまいます。
今回は財布やレザーウォレットに合わせやすいサイズ感を意識し、シルバー925を使用した小型の手彫りシルバーコンチョを制作しました。
一つひとつタガネで彫りを入れ、立体感や陰影にもこだわりながら仕上げています。
財布のカスタムやオーダーコンチョを検討している方の参考になれば幸いです。
財布に合わせやすいサイズのシルバーコンチョ
今回制作したシルバーコンチョは、財布とのバランスを重視したサイズ感で制作しています。
大きすぎるコンチョは強い存在感が出る反面、小物では浮いてしまう場合があり、また逆に小さすぎると印象に残りません。
その中間を意識しながら、財布へ取り付けた際に自然とまとまるバランスを目指しました。
また、単純な平面構成ではなく、ベゼル部分に厚みと段差をつけることで立体感を強調しています。
この凹凸があるだけで、光の反射や陰影が変わり、全体の印象が引き締まります。
シンプルなデザインでも存在感を感じられるのは、この立体構成による部分が大きいです。

財布用シルバーコンチョを手彫りで仕上げる工程
ベゼル部分にはタガネを使い、一打ずつ模様を入れています。
幅にすると2ミリ弱ほどしかありませんが、その狭い範囲へ均一に打ち込んでいくため、非常に神経を使う工程です。
もちろん全て手作業のため、完全に同一にはなりません。
ただ、そのわずかな違いこそが手仕事ならではの魅力でもあり、機械で揃えた均一さとは違い、光の当たり方や見る角度によって細かな表情の変化が生まれます。
さらに周囲の装飾部分にも細かな模様を入れ、全体の密度感を整えていきます。

財布を引き立てる立体感のあるシルバーコンチョ
装飾を終えた後は、中央の鏡面部分のみをドーム状に膨らませます。
この工程は単純に見えて難しく、周囲とのバランスを崩さず自然に立体感を出す必要があり、わずかに膨らませるだけでも光の入り方が変わったり、平面的だったものが一気に奥行きを持ち始めます。
特に鏡面部分は周囲の手彫り装飾との対比が重要になるため、磨き込みにも時間をかけています。
細かな彫り模様と滑らかな鏡面を組み合わせることで、シンプルながらも印象に残るシルバーコンチョになったのではないかと思います。
オーダーシルバーコンチョも製作しています
今回は手彫りで唐草模様を入れたモデルも制作しました。
唐草模様も全て手作業で彫り込んでいるため、同じものは存在しません。
流れを意識しながら彫り進めることで、静かな中にも動きを感じる表情になり、財布へ取り付けると、小さすぎず大きすぎない絶妙なサイズ感で自然に視線を引きます。
派手さだけで主張するのではなく、細部を見た時に初めて伝わる作り込み。そういった部分を重視して制作しています。

使い込むほど表情が変わるシルバーコンチョ
シルバーは使い込むほどに表情が変化していく素材です。
傷やくすみも含め、時間とともに独自の風合いが生まれていきます。
特に手彫り部分は凹凸によって陰影が深まり、新品時とはまた違った雰囲気へ変化していきます。
財布は毎日使うものだからこそ、経年変化を楽しめる素材との相性は非常に良いと思います。
手彫り唐草コンチョの経年変化
こちらは、実際に財布へ取り付けて使用しているシルバー925手彫り唐草コンチョです。

左が製作当初、右が3ヶ月使用した状態です。
新品の頃は明るく輝いていたシルバーも、使い込むことで少しずつ落ち着いた表情へと変化しています。
右の写真では、中央の鏡面部分に細かな使用跡が加わり、唐草の彫りや周囲の凹凸にも陰影が感じられます。
新品の明るい輝きから、少し落ち着いた表情へ。
こうした変化は、単に「古くなる」ということではなく、使う人の時間が刻まれていくことで生まれる、シルバーならではの魅力だと思います。
革の財布が使い込むほどに艶や風合いを増していくように、シルバーコンチョもまた、日々の使用によって少しずつ表情を変えていきます。
サドルレザーの経年変化や魅力をご覧になりたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
今後も使用期間に応じた写真を追加し、新品から1年後、2年後と、シルバー925手彫り唐草コンチョがどのように育っていくのかをご紹介していく予定です。
革とシルバー、それぞれの経年変化を楽しみながら、長く使っていただける財布に仕上げています。
実際にシルバーコンチョを取り付けた手縫い財布も製作していますので、財布とのサイズ感や装着イメージをご覧になりたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。



