クロムエクセル茶芯のショートトラッカーウォレット|伝統の形を受け継ぐ一品
- 7月26日
- 読了時間: 4分
クロムエクセル茶芯 トラッカーウォレットをショートサイズで製作
ホーウィン社のクロムエクセルレザー茶芯を使用した、トラディショナルなトラッカーウォレット。その基本的なデザインや構造はそのままに、お客様のご要望からショートサイズ仕様を製作しました。
ご依頼いただいた内容は、「形は変えず、ただ少し短くしてほしい」というもの。
近年はコンパクトな財布が数多く登場していますが、必要以上に構造を簡略化したり、デザインそのものを変えたりするのではなく、長年受け継がれてきたトラッカーウォレットの魅力をそのまま残しながら、日常でより使いやすいサイズへ仕立てています。
当工房では、このショートトラッカーウォレットをはじめ、ベルトやロングウォレットなどホーウィン社クロムエクセルレザー/茶芯を使用した製品も製作しています。

トラディショナルな形だからこそサイズだけを見直す
ロングサイズとショートサイズを並べてみると、それぞれに異なる魅力があります。
ショートサイズは後ろポケットへの収まりが良く、手の中にも自然に収まるサイズ感です。キャッシュレス決済が増えた現在では、必要最小限の紙幣とカードを収納し、コンパクトな財布として使いたいという方も少なくありません。
一方で、ロングサイズには収納力や存在感という魅力があります。
どちらが優れているということではなく、ライフスタイルや使い方によって選択肢が広がることに価値があり、今回ショートサイズを製作したことで、トラッカーウォレットという一つの形に、新たな選択肢が加わりました。

クロムエクセル茶芯トラッカーウォレットが持つ革の魅力
今回使用したのは、アメリカ・ホーウィン社のクロムエクセルレザー/茶芯です。
クロムエクセルは、しなやかさと重厚感を兼ね備えた革として知られ、使い込むほどに色艶が深まり、持ち主それぞれの表情へと育っていきます。
さらに茶芯仕様は、長年使用することで表面の黒が少しずつ擦れ、その下から茶色い芯が現れます。傷や擦れさえも味わいとなり、一つとして同じ表情にならない経年変化を楽しめることが、この革ならではの魅力です。
茶芯と芯通しでは経年変化の現れ方にも違いがあります。特徴や違いについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
お客様と販売店、それぞれから学ぶものづくり
これまで25年以上製作を続けてきましたが、ものづくりの中で学ぶことは今も尽きません。
GMM STORE様のように、販売のプロフェッショナルな方との協業では、素材や糸色、金具の仕上げ、細かなディテールを変えるだけで製品全体の印象が大きく変わることを改めて教えていただきます。
一方で、個人のお客様からいただくオーダーには、作り手の発想だけでは思い付かないご要望が数多くあります。
今回のショートサイズもその一つでした。
「形は変えず、少しだけ短く。」
一見とてもシンプルなご要望ですが、実際に製作してみると完成されたデザインを崩すことなく、新しい使いやすさを生み出せることを改めて実感しました。
作り手だけでは生まれなかった発想を、お客様から教えていただくことも少なくありません。

普遍的なデザインは時代を超えて受け継がれる
今回、久しぶりにトラッカーウォレットを製作して感じたのは、昔から受け継がれてきたものには、それだけの理由があるということでした。
トラッカーウォレットは極めてシンプルな構造でありながら、必要十分な収納力を備えています。
装飾を加え過ぎることなく、使いやすさを追求した機能美は、時代が変わっても色褪せることはありません。
そこへ、長く育てる楽しみを持つクロムエクセル茶芯を組み合わせることで、使うほどに革の表情が深まり、持ち主だけの財布へと変化していきます。
流行を追うのではなく、長く使い続けたいと思えるものを丁寧につくること。
これからも素材の魅力と普遍的なデザインを大切にしながら、一つひとつ製作していきたいと思います。
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